trial and error and error and...

勉強の記録とか、備忘録的な何か。

PCM2704使用 USBヘッドホンアンプ その3

前回の記事にアップロードした回路・パターンで、Elecrowに基板を発注完了。
今は香港から日本に向かっている様子。


このままDigikeyにも部品を発注したいところだったけれど、
ヘッドホンアンプ部のゲインで少し悩んだので、メモ。
結論から言うと、ゲインは2倍、2.5倍、3倍、3.7倍の中から選べるだけの部品を購入することにした。

定数

定数の計算には↓のサイトを利用した。
抵抗はE24系列、コンデンサE6系列に収まるようにした。
オペアンプ多重帰還型ハイパス・フィルタ計算ツール

2倍

R1 = 2.7kΩ
R2 = 8.2kΩ
R3 = 5.6kΩ
C1 = 1200pF
C2 = 100pF

遮断周波数(カットオフ周波数)
fc = 67799.8243793[Hz]

f=0Hzにおける利得
Gpk = -2.07407407407[倍] (6.33648525694)[dB]

クオリティ・ファクタ
Q = 0.7619674350196013235

2.5倍

R1 = 2.7kΩ
R2 = 6.8kΩ
R3 = 6.8kΩ
C1 = 0.0012uF
C2 = 100pF

遮断周波数(カットオフ周波数)
fc = 67564.8156154[Hz]

f=0Hzにおける利得
Gpk = -2.51851851852[倍] (8.02290297094)[dB]

クオリティ・ファクタ
Q = 0.766645439416

3倍

R1 = 2.7kΩ
R2 = 5.6kΩ
R3 = 8.2kΩ
C1 = 0.0012uF
C2 = 100pF

遮断周波数(カットオフ周波数)
fc = 67799.8243793[Hz]

f=0Hzにおける利得
Gpk = -3.03703703704[倍] (9.64900176449)[dB]

クオリティ・ファクタ
Q = 0.761967435019

3.7倍

R1 = 2.7kΩ
R2 = 4.3kΩ
R3 = 10kΩ
C1 = 0.0012uF
C2 = 100pF

遮断周波数(カットオフ周波数)
fc = 70064.0569457[Hz]

f=0Hzにおける利得
Gpk = -3.7037037037[倍] (11.3727247168)[dB]

クオリティ・ファクタ
Q = 0.751528123204

ヘッドホンアンプに必要な出力電圧について(覚書)

私が使用しているヘッドホン(AKG K240 Mk.II, Z=55Ω)の場合、出力電力と電圧、電流の関係は以下の通り。全て実効値です。

1mW 235mV 
5mW 524mV
10mW 742mV
50mW 1.66V
100mW 2.35V

ゲインを低くすると、なるべくボリュームの減衰量を小さく出来るというメリットがあるので、なるべくヘッドホンアンプ部のゲインは低くしたい。

聴感と電圧の関係を調べたいところだけれど、良い測定器が無いためこれは見送り。
ただ、色々と調べてみた限りでは、0dBFSで1Vも出せればおそらく十分そう。

PCM2704Cの出力電圧は約0.64Vrms。(セルフパワー時)
攻め気味の設計をするならゲインは2倍。余裕を持って設計するなら3倍。

そもそもPCM2704Cは直接ヘッドホンをドライブすることも出来るらしいから、
もしかしたらそもそもゲインはいらないかもしれない。
でも、とりあえずは2倍を標準に作ってみよう。